
今回も矢野先生の講演会を題材として、前回同様、日本の文化の言葉(文学)について迫ってみます。
○万葉集(和歌)から日本の文字ひらかなが生まれる基になった
日本語を表記するために漢字の音を仮借して一音一字で書き(万葉仮名)、それを崩し文字にしたのが平仮名で、おもに女性が用いたが江戸時代末期まであくまで正式な文章はすべて漢字(漢文)で書かれていた。
“ここで万葉集で使われた『万葉仮名』について簡単に触れます。
ひらがなは、漢字の草書体を簡略化して作られた日本固有の文字です。万葉集が成立したとされる奈良時代にはまだひらがなは存在せず、万葉仮名(まんようがな)と呼ばれる漢字の音を借りて日本語を表記する方法が用いられていました。
万葉仮名からひらがなへ
万葉仮名は、一つの音を表すのに複数の漢字を用いるなど、非常に複雑でした。平安時代に入ると、この万葉仮名の中でも頻繁に使われる漢字の草書体をさらに簡略化する動きが広まり、女性を中心にひらがなが誕生しました。ひらがなは、万葉仮名に比べて表記が容易なため、和歌や物語の表現手段として急速に普及し、日本の文学や文化の発展に大きく貢献しました。”
それでは、再び矢野先生のレジメに戻ります。
○なぜ漢字は他国の文字なのに未だに日本語の表記に使われる?
これに対する主な理由を以下に記します。
“ひらがなやカタカナが音を表す表音文字であるのに対し、漢字は意味を表す表意文字です。これにより、同音異義語が多い日本語において、文脈を明確にする役割を果たしています。例えば、「こうしょう」と読んでも、それが「交渉」なのか「高尚」なのかは漢字で書くことで一目瞭然になります。 また、漢字は一文字で意味を持つため、文章を短く、かつ素早く理解するのに役立ちます。”
○ひらかなだけでにほんごをひょうきすると
平仮名だけで日本語を表記すると、逆に読みにくいことが分かる
“漢字が文章の読みやすさを高める理由
1.意味の区切りが明確になる
漢字はそれぞれが意味を持つ「表意文字」なので、文章の中で単語の区切りが一目で分かります。ひらがなだけだと、どこからどこまでが一つの単語なのかが分かりにくく、読み解くのに時間がかかります。
2.同音異義語の判別
日本語には、「こうしょう」と読む言葉が「交渉」「高尚」「口承」など、いくつも存在します。漢字を使うことで、これらの言葉を文脈に頼らずとも正確に理解できます。
3.文章が簡潔になる
漢字はひらがなやカタカナに比べて情報量が多く、少ない文字数で意味を伝えられます。これにより、文章全体が短くなり、視覚的にもすっきりとして読みやすくなります。
このように、漢字は単に音を表すだけでなく、文章の意味を明確にし、読み手の負担を軽減する重要な役割を果たしています。ひらがな、カタカナ、漢字の三種類の文字を使い分ける日本語の表記体系は、言葉の豊かさと読解の効率を両立させるために進化してきた結果と言えるでしょう。”
このように、仮名が日本文学の発展の根幹になっているのが分かります。そして仮名と漢字を組み合わせることで、簡潔で豊かな表現が可能となったのです。
続きは次回、来月号で第3回として紹介します。
















