
床に落ちる髪の毛の多いこと。朝ブラッシングをすると抜け落ちる髪の毛とその細さにもうヘアカラーに行くのはやめようと思った。年相応に白髪にしようと覚悟を決めた。
ひと月に一センチ伸びる髪の毛は根元から白くなっていく。老けていくのを感じる。服も似合わない気がするので、やっぱり染めようかと気持ちが揺れる。戸惑いながら三か月がたった。外出時は買ったまま使わないでいたウィッグを使うようにした。
ウィッグは髪の量が多すぎる。若い時の半分ほどになっていたのに急に増えたので不自然だ。気になって仕方がない。しかし周りの人は気が付かない。白髪が増えようが、ウィッグをしていようが驚くような反応はない。他人のことは気にならないのだ。でも親しい友は一瞬驚きを隠さない。その後納得の表情になる。この人もそんな歳になったのかと内心つぶやいているのかも知れない。
ガラスに写るおばあさんは紛れもなくわたしなのだ。今年になり白内障の手術を受けた。七十七歳のこれからは、記憶力や反射神経が悪くなるだろうし、行動範囲も狭くなっていく。音楽を聴いたり、エッセイを書いたり、ちぎり絵をして楽しむことにしよう。
令和八年一月
(投稿者 野の花さん)















