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コスモス畑

 秋の青空に白、ピンク、濃いピンクのコスモスの花が風に揺れている。
 家から歩いて五分程のコスモス畑は、毎年十月初めから次々に花を咲かせて十一月初めまで楽しめる。大輪の花はオータムビューティやセンセーションという品種ではないだろうか。色鮮やかで一回り大きい。空気が澄み、空が青く高い穏やかな日、一万本はあると思われるコスモスが、そよ風に揺れている景色は息を呑むほど美しい。いつまでも残したい風景だ。この美しいコスモス畑を見るために、車を止めて見入る人、写真を撮りに来る人も多い。
 十月半ばに咲くように照準を合わせ、一年を通して世話をしてくださっているTさん。話を聞いてみた。七月下旬除草剤をする。枯れたらトラクターでひく。種まきは八月の盆前。種はたくさん必要なので、購入し前年に採取したものと混ぜ、散粒機で万遍無く蒔く。そうすると背丈の揃ったコスモスが十月過ぎから咲き始める。咲き終わったら、町内の女性何人かで種を採っておく。太くなった茎を抜いて焼く。毎年一連の作業を十年もの間、陰で支えてくれている高齢の人たち。御蔭で毎年変わらぬ心癒されるコスモス畑を見ることができる。
 地元への愛情がなければできないことだと思う。感謝の気持ちを忘れないようにしたい。

(投稿者・津山市 野の花さん)

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