きらめく光の中で八木順子作品展
作品展はひるぜんワイナリーで
7月3日から16日まで
「きちんとせんといけん」八木順子さん(真庭市柴原)は、少し困った顔で言う。
「大勢の人にお世話になったから」と今は作品展をやり遂げる思いでいっぱいだ。
真庭市若代にあるNPO法人・灯心会の支援員・松田圭一さんの勧めで2012年ころから絵を描き始めた順子さん。
いろいろな画風を模索しながら「描いた絵を見てもらうとうれしい」と絵画制作に没頭した。
責任感が強く不安な気持ちになったこともあるが絵画制作は順子さんの支えになり、家族や松田さんの励ましと助言があったからこそ継続することができた。
順子さんは、スカイハート灯において絵画制作をしていたが、昨年から背中の痛みを訴え、今年になって脊椎の骨折が発覚、「みなさんに迷惑がかかるから」と自らスカイハート灯を去った。
折も折。昨年春、同市勝山の勝山文化往来館ひしおのロビーで、石賀真代さんは順子さんの絵に出合った。
「真正面に見えた八木順子さんの作品にひきつけられた、今までにないショッキングな出合いだった」と石賀さんは振り返る。
点描のカラフルできれいな色遣いのやさしさ、温かさを感じ、きらめく光を見たという。
蒜山のクロモジ水と山葡萄の樹液で作られた石賀さんオリジナルの化粧水のイメージにぴったりで「ボトルのパッケージデザイン(ラベル)を灯心会さんを通じてお願いした」。
一方順子さんは「石賀さんにお話をいただき信じられなかった、私で大丈夫なのかなと思った」これが順子さんと石賀さんのコラボ作品の誕生につながる。
灯心会の利用者に創作場所や、展示スペースなどの支援はしてきたが退所した元利用者と依頼者の中間支援として、同会では初の取り組み。
「八木さんのドキドキ感と、石賀さんのワクワク感、どちらも同じ心の拍動と感じた。石賀さんからはパッケージデザインだけではなく個展開催の依頼も受け、心の拍動がさらに増した感じがします。多くの人に八木さんの作品を見ていただき、障害を持っている、いないにかかわらず創作して誰かに見てもらう喜びを共有できたら」と松田さん。「八木さんにアドバイスを与える事よりも、好きなようにやってごらん、と自分で創作する悩みやよろこびを感じてほしかった」と長年支え続けた松田さんと順子さんの信頼の絆は強い。
蒜山の風景や順子さん独特のタッチで描かれた作品を並べる「八木順子作品展~きらめく光の中で~」は7月3日から7月16日まで、真庭市蒜山上福田1205ー32 蒜山ワイナリーで行われる。
入場料は無料で、初日には石賀さんの化粧水「ひるぜんの化粧水」の発表会もある。
問い合わせは、石賀さん 090-2290-9545
(取材ライティング・武本明波)