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こどもたちと共に 【ダンスパフォーマンスチームチャーミングハート保護者谷本浩子さん】

勝央町を中心に、イベントなどでダンスステージを行っている中学生チームがある。
それが、今、勝央町で話題の『チャーミングハート』である。
地元女子中学3年生5人で構成される本格的なダンスチームだ。
昨年行われたダンスドリル中四国大会で優勝、全国大会で3位となり、世界大会出場の権利を、もぎ取った。
しかしながら、全国大会で負けたチームは、中四国大会で勝った相手だったこともあり、悔しさもあるという。
世界大会で雪辱をと意気込んでいたが、新型コロナウイルスがパンデミックとなり、アメリカで行われる世界大会も中止に。
「中止の覚悟はしていましたが、本当に残念でした」と谷口さん。




元々は、谷口さんが子供たちと一緒に親子の触れ合いにと、親子5組で集まり、サークルとして体育館を借りて始めたところからがスタートだったそうだ。
最初は、プリキュアやAKBなどの振りを踊るなどして、楽しんでいたという。
活動を続けていくうち踊りの幅を広げようとなった。
しかし、ダンス経験のある保護者が誰もいない。
本格的なダンスを子供たちに教えることもできず、どうしようか保護者で話し合いを持つこと数度。
幸いにも、友人でダンスをした経験がある人にお願いし、快く了承してもらったおかげで、ステップの基礎を教えてもらうことができ、本格的なダンスチームの第一歩を踏み出すことができた。
体育館や公民館など借りられるところを転々としながら、現在も練習を行っている。




活動をしていくうち、勝央町健康スポーツクラブがダンス教室を行ってくれることになる。
月に2回ダンスのインストラクターを招いてくれての練習だ。インストラクターの厚意で、勝央校が立ち上がり、本格的にダンスのスキルアップに取り組むことができるようになった。
また、ダンスの名門校でもある創志学園と縁もでき、定期的に岡山市内まで出向き練習に混ぜてもらう。
技術的なことを学ぶだけでなく、課題や問題点を見つけることや練習メニューの作成など、様々な面で勉強になった。
他にも、これまでチーム最年長のこども達は、部活をせずダンスをしてきたこともあり、礼節であったり、集団の中の厳しさを知らない。そこを高校生の先輩たちが、教えてくれる結果になったことも非常に喜ばしいと感じたという。
ダンスドリル出場についても、創志学園の監督からのすすめがあり出場を決めるなど、様々な面で頼っているとのこと。




これまで、発表活動は地元から声がかかると、基本は断ることはしないで可能な限り日程調整をするようにしているという。
今では、地元のイベントなどがある時は、保護者に声がかかる様になっていたが、それでも出演者募集がないか積極的にチェックしているとのこと。
コンテスト等を含めると、年間で30本前後のステージをこなす。コンテストでは大阪方面まで行くこともあったという。
また、創志学園やスポーツクラブのインストラクターからの紹介で岡山市内からのステージも増えてきた。
順調に活動が拡大する中、新型コロナウイルス感染症が蔓延し、イベントが中止になり、活動が思うようにできない状況が続く。




今年で、中学3年生が卒業する。
高校に進学すると、進む学校もバラバラになることが考えられるため、『チャーミングハート』からも卒業という事になりそうだ。
卒業後はOGとして、後輩の指導などで関係性をつないで欲しいと思っているとのこと。
今後、次学年へと順次つなぐ体制をどう作るかが、目下の課題だという。
「組織作り、体制作りは、何をしたらいいか分からず大変です。もう手探りでやっていくしかないです」そう言っている声は弾んでいた。それでも、「ここまで出来るとは思っていなかった」と話してくれた。
今後は、この『チャーミングハート』の活動がサッカーのジュニアユースのように、部活動同等に認めてもらえるようにしたいという。
まだまだ、谷口さんをはじめ保護者の皆さんの、未来を見据えての活動が続きそうだ。

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