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津山の近隣地域にオルゴールの良さを広める。

津山オルゴールサークル「モーツァルト」代表 
オルゴールギャラリー 和(なごみ)オーナー 川上正人さん

 津山市にオルゴールのミニコンサート等を開催する団体がある。それが、津山オルゴールサークル「モーツァルト」だ。
会員は6名と少数精鋭で、津山市とその隣接の地域に住む人たちに、オルゴールについて、もっとよく知ってもらい、興味をもってもらう事を目的として活動している。
今回はそのモーツアルトの代表でもあり、オルゴールギャラリー和(なごみ)のオーナーである川上さんに、オルゴールの魅力や活動について聞いた。




 ここで簡単にオルゴールについて説明すると、大きくシリンダーオルゴールとディスクオルゴールの2つに分かれる。シリンダーオルゴールはピンが付いたドラム型のシリンダーが回り、弁を弾くことで振動板から音が出る仕組みで、澄んだ高音が出る比較的小さなものが多い。対してディスクオルゴールは円盤状のディスクが回り弁を弾く仕組みで、振動板が大きくできボリュームのある音や低い音も楽しむことができる。
そして、このディスクオルゴールがジュークボックスへと発展していったと言われている。





 元々は川上さんの個人趣味であったオルゴール。そのきっかけは、二十数年前に倉敷アイビースクエアに入っていたショップで出会った、木製のオルゴールの見た目の美しさと、しっとりとした音色に一目ぼれをしたのが始まりだという。
その後、徐々に気に入ったオルゴールを買える範囲で集め、今のコレクションとなったとのこと。その後、依頼をもらえばミニコンサートとしてオルゴールの音色を披露するなどの活動を続け、徐々にではあるが、色々な人に活動内容を知ってもらえる様になってきた。
そして、昨年のOKUTSU芸術祭に招かれ、鏡野町ペスタロッチ館でオルゴールコンサートを開催した際に、かがみの近代美術館の館長の勧めで、一緒にオルゴールサークル「モーツァルト」を立ち上げることとなった。
現在の会員数は6名。20代から60代の幅広い年齢で、男女比も半々。いずれの方も川上さんと関わることで、オルゴールの魅力を知った人ばかりだ。
会の活動は、オルゴールコンサートの活動と年に2回程度の勉強会となっている。
そんな中で今はコロナ禍という事もあり、感染が広がる可能性があるものについては、自粛しているという。ミニコンサートなどの依頼も受けるが、ケースバイケースで判断しているそうだ。





 オルゴールの魅力は音を聴くだけではない。箱の芸術性や木材の材質による反響に魅力を感じる人も居れば、機械的な面白さにハマる人もいる。
前出のシリンダー、ディスクだけでなくゼンマイの機械式駆動と電動モーター駆動によるもの、ゼンマイを平均して解(ほど)かすガヴァナーと呼ばれる工夫などオルゴールにしかない細工もあるという。





 津山オルゴールサークル「モーツァルト」は会則でも謳っているとのことだが、コンサートや展示などの活動については基本的に無償で行うというのだ。
謝礼についても、もらうとプレッシャーとなるので楽しめないからだそうだ。
さらには、会費も特に取らない。会費を集めれば会計が発生する。
会計業務の負担を一部の人で負うのは、本来の目的とは異なるという。
会場費やチョットした備品などは、その時々の参加者で割り勘にするとのこと。
コンサートで使用するオルゴールも、実は川上さん個人所有のものなので、借り入れに特に経費がかかる訳ではないから、可能な限り無償で行いたいと話してくれた。





そんな川上さんの所有オルゴールを展示した、『オルゴールギャラリー 和(なごみ)』がこの度オープンした。
シリンダーオルゴール25台、ディスクオルゴールは小さなものを含め9台のコレクションで。シリンダーの殆どはスイスのリュージュ社製、一部国産のサンキョー製があり、オルゴールを収めた箱は、約半数は仙台にあるオルゴール工房の作品で、中には自ら選んだ板材と共にムーブメントを送って製作したものがある拘りぶりだ。
ただし、ギャラリーと言っても自宅の一室を開放しているものなので、「一般の方に自由にお越しください」といったものではない。





オルゴールに興味がある津山近郊の方に、共にオルゴールを楽しむといった趣旨での展示となる。そういった理由から、時間つぶしなどの来館は遠慮してもらっているとのこと。
またコロナ禍ということもあり、多人数での来館も遠慮してもらっているという。
オルゴールに興味があり、川上さんのコレクションを是非という方は、連絡してみてはいかがだろうか。
それが川上さんの様に、オルゴールにどっぷりハマる、きっかけになるかも知れない。

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