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エキマエノマエ 地域に賑わいを

真庭市久世 河野文雄さん

久世駅から出てすぐの広場の真正面に、なにやら頻繁に人が出入りしている建物がある。
アップライトのピアノが置いてあり、かなり目立っているので真庭の人だと、もうすでに何だろうと気付いた人もいると思う。
ここが今回紹介する7月にオープンしたばかりの『エキマエノマエ』だ。
空き家のままになっていた古い古民家を自分たちで改装して作った地域賑わいペースだ。
手がけたのは、『まにわっしょい エリアリノベーション事業部』。その中心の一人として、活動している河野文雄さんに取材した。





まにわっしょいは、元々が若い地元事業主で地域に賑わいを創造したい、ということで活動している。
有名な活動としては、旧遷喬小学校の懐かしの給食がある。他にも多種多彩なイベントを開催し、真庭市を盛り上げている。
その中のエリアリノベーション部は、地域活性化の拠点を作る活動をしているのだそうだ。その第一弾として、今回のエキマエノマエをオープンさせた。
姫新線の乗降は学生たちが中心で、大人が列車を使うことが減り、駅前が寂れてきている。しかし例え寂れたとしても駅前は地域の拠点だ。その目の前に空き家のままの建物があることは良くない。
何とか駅前に賑わいを取り戻そう!ということで始まった事業だそうだ。





このエキマエノマエ、建物は2階建てとなっている。久世駅側から見ると平屋建てのように見えるが、実はこの部分が2階にあたる。2階は軒先が充分にとってあり、そこから駅前広場に繋がる造りになって、広めのスペースとなっている。
そこにテナントショップやフードトラック、キッチンカーの出店も想定している。
河野さんは「飲食を提供できるところが来てくれると、もっと賑わうと思っているんです。今キャンペーン中で出店料無料なので、記事をみて出店してくれると嬉しいんですが」と言う。
ただし、店を出すのに問題が全くないわけでもない。まだ水回りが全く整備されていないのだ。将来的には検討中だが、今はトイレや手を洗ったりするのは、約20mほど歩く駅のトイレを利用するようになっている。
「飲食は調理や洗い物に水を使うので、フードトラックやキッチンカーを軒先の前のスペースに出店してくれたら、交流スペースをフードコートとして開放することも考えているんですけどね」なんて発言も。出店者にとっては、フードコート付きの真庭の一等地に無料出店できるチャンスだ。他に2階にはコワーキングスペース、ショップorオフィススペースがある。ショップorオフィススペースは埋まっているが、コワーキングスペースの利用は、問い合わせして欲しい。





また、「せっかくピアノを設置しているので、誰か弾きに来てくれると賑やかになるんですけど」という。調律されていないピアノではあるが、弾ける人は路上ライブのつもりで弾きに行くのも楽しいと思う。
そして1階はレンタルスペースとDIYroomとなる。10月9日にも、こちらでウッドベンチを作るワークショップが開催された。また定期的に絵画教室が行われている。
この1階には2階からも降りれるが、久世駅の裏側から入るとそのまま1階に入れる。
1階も2階も路面の感覚で使える建物になっているのだ。





まだ不確定だがこの後も、近隣の空き家をリノベーションして第二弾として活用する計画も進行中だとか。今後、再生した民家を面として増やしていきたいとのこと。
この久世駅付近エリアから目が離せなくなりそうだ。
このように、どっぷりと『まにわっしょい』の活動をしている河野さんだが、実はUターンだ。現在48歳、高校までは真庭市久世だったが、大学で大阪に、その後は東京で就職をした。





東京ではキャスティングをするなど華やかな仕事をしていたが、約10年前に久世に戻り、家業を継ぐことになった。
今では「まにわっしょい」でも中心的な存在の1人になっている。
そして今後も、まにわっしょいの活動などを通して、地域に賑わいを取り戻すことに貢献していきたいということだ。
今後も、久世中心街の空家、空き地の利活用をさらに進め、リノベーション物件を中心に「マチナカノ大学(仮)」を開校する計画もあるという。
賑わう久世、そして真庭を実現するため、メンバーと共に頑張って欲しい。

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