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父と息子で初めての作品展

父子展は10月19日から21日まで
小林克己さん・博道さん親子の作品を展示する「父子作品展が津山市沼77ー7のくらやアートホールで開かれる。

教育一筋、後に制作に没頭
父・小林克己さんは、美作市右手在住、長年の学校教諭・校長を退職の後、若いころからやってみたかった書や絵画などをたしなみ、山野草なども趣味の域を超えるほど打ち込んできたという。
94歳になった今も穏やかに趣味を楽しんでいる。
津山市国分寺在住の息子・博道さんも教育畑一筋に勤め上げ、父にならったように定年退職後、子どものころから魅力を感じていた煤竹(すすだけ)を使った「竹彫刻」で昆虫の制作に没頭している。
津山工芸愛好会の理事も務めその昆虫たちの緻密さにおどろいた人も多いだろう。



昆虫の竹彫刻に生命を
「私にとって煤竹は子どものころから貴重品。素材の見た目や質感がカブトムシやクワガタ虫などの昆虫の背中に見えた幼児体験が、今の制作に結びついているのかもしれません」煤竹には黒いもの、茶色のもの、分厚いもの、薄く繊細なものさまざまだが、どういう竹を使って作るかイメージすることから制作が始まる。
その後彫刻刀で削って細かい脚や触覚なども丁寧に削り削って虫たちに生命を与える。
虫たちは生命を謳歌するようにとても表情豊かだ。



博道さんは、この夏、奈義町高円のそばカフェ木楽・木楽ギャラリーで小林博道作品展「竹彫刻の昆虫展」を開いた。
ギャラリーを訪れた人たちは、その精巧なつくりに感嘆の声を上げ何枚も写真に撮るなどして見入ってていた。
また最近要望があり作った箸も好評で「使いやすそう、食事が楽しみになる」と購入していく人の姿もあった。



父の人生の集大成として
初の「父子(おやこ)作品展」では、山里で暮らす克己さんが、日々の暮らしの中で見たこと感じたままをあらわした俳画作品のほか、多彩で心豊かな作品が並ぶ予定、「父の94年の人生の集大成として多くの方に見ていただけたら。
3日間の開催期間は父も在廊して皆さんにあうことを楽しみにしています」と博道さん。
煤竹でできた昆虫たちの細やかなつくりもじっくりと見てほしい。


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