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単独太鼓コンサートに向けて

津山鶴丸太鼓 細川騎久人さん

 3月の19日に津山文化センター大ホールで、結成35周年の単独コンサートを行う『津山鶴丸太鼓』の代表、細川さんに話を聞いた。
結成以来、5年ごとの節目に記念コンサートを単独で開いて来たが、前回の30周年は、文化センターが工事に入る関係で開催できず、25周年が最後の単独コンサートだった。そのため、今回のコンサートは、『鶴丸太鼓』単独としては10年ぶりの晴れ舞台となる。
現在のメンバーは25人。小学生から仕事を持つ社会人まで、幅広い年代で構成されている。単独コンサート当日も、ほとんどのメンバーが出演するという。




 取材を行ったのは11月末で、チケット・ビラのデザインや演目も決まり、コンサートに向けてメンバーの機運も盛り上っている。
当然、自然と練習にも熱が入り、目標に向かい一丸となっているのだそうだ。
細川さんは、久々の単独コンサートに挑むメンバーについて、「出演する皆が、単独コンサートだからと言って特別に何かするのではなく、日頃の練習成果を全て、このコンサートにぶつけて表現して欲しい」といった思いで指導しているのだそうだ。




そして、新年明けて16日からは、津山文化センター、ベルフォーレ津山、エスパス久世、勝北文化センターでチケット販売も始まる。
運営や、出演準備は社会人のメンバー全員で役割を分担して、演者と裏方の両方をこなしている。
全員が大変な中で、練習に準備にと負担は大きい。
単独コンサート当日、細川さん自身は、来賓などの接遇で大変になりそうだと、少し心配のようだ。




それでも、「来場してくださる皆さんに、楽しんで、喜んで帰ってもらうようなコンサートにしたい」と意気込みを話してくれた。
コンサートチケットについては、大人1000円、こども・障害者500円、未就学児無料という料金設定だそうだ。
今後、情報はSNSでも発信していくというので、詳細は再度確認して欲しい。




 『津山鶴丸太鼓』も、近年のコロナ禍にあって活動が縮小している。コロナによりイベントやお祭りが縮小されているのが影響しているとのこと。
コロナ前には、『さくら祭り』『ごんごまつり』など、年間30件以上のステージに呼ばれていたが、昨年は十数件まで激減しているのだ。
それにより、この期間に出演機会が減ったため、充分な経験を積めなかったことが、残念だそうだ。




入会については、年齢、性別関係なく受け付けているが、直近では、35周年単独コンサートへ向けての活動が中心となっているので、指導できない状況だとのこと。しかし、問い合わせには対応してもらえるので、電話をしてみるといい。番号はホームページなどにも公開されている。




 そんな細川さんが『津山鶴丸太鼓』の会長に就任したのは、約3年前。
それまでは、長らく細川さんのお父さん、河中多喜男さんが会長を務めていたのだそうだ。世代交代ということで、細川さんが代表に就任した。
現在のメンバー構成は小中高大学生が半数を超えている。そのため、礼儀や常識ある行動については、口うるさく指導しているのだそうだ。
特に出演に行ったとき、主催者や他の出演者、観客などに迷惑を掛けないように、気を遣う。




過去には、いうことを聞かない子供に「もうステージには上がらせないぞ」というかなり厳しい話をしたこともあるという。
これは、人格形成のためだけではなく、出演に行った時は、結成以来の35年間で積み上げてきた『津山鶴丸太鼓』の看板を背負っており、諸先輩の築いてきた伝統に対して、こどもでも責任があることを、理解して欲しいとの思いからだ。




細川さん自身も設立から、こどもメンバーとして『津山鶴丸太鼓』で活動してきているため諸先輩の様々な苦労を見て来た。
練習場所が提供元の都合から、変更を余儀なくされたり、大変な思いで会を存続発展させてきた。
そういった、今まで引き継いできたものの、大きさを感じているのだ。




 今後、気になることや課題は?といった質問を投げかけて帰ってきた答えが、後継者についての話だった。
細川さんは、まだ44歳だ。しかし、演者としてチームで演奏するには、体力的に徐々に厳しくなってきている。
今すぐという話ではないが、演者としてチームを引っ張る人に託したいという。
そうすれば余裕が生まれて、目指すチームの方向性など、色々と今後、思うことも出てくるのではないか、という話だった。
 今は単独コンサートに向けて大変だろうが、3月19日は津山文化センターが満席になり、熱気で溢れたコンサートとなれるよう願っている。
今後も、現在のように地域に密着して、美作地域を盛り上げる活動の継続を期待している。

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