アットタウンWEBマガジン

今と未来とみんなをつなぐ ダウン症のぼくたち、わたしたち

11月24日(土)グリーンヒルズで「ダウン症児親の会(あひるの会)は30周年を向かえました。
地域のみなさんに支えられ、子どもたちは元気いっぱいに育っています。
ダウン症のことをもっと知ってもらいたい。
そして、地域の皆さんと子育て・子供の未来を一緒に考えたいと思います」との思いで、11月24日(土)に津山市大田のグリーンヒルズ津山リージョンセンターで同会30周年の記念事業が行われる。
入場無料で時間は13時半から16時半まで(開場13時)託児もある(要予約)。
様々な催し物や講演、パネルディスカッションなども行われるので県北一円の多くの人たちに参加して欲しいと呼び掛けている。



記念事業は、講演・シンポジウム

当日は1部の基調講演として、大正大学心理社会学部臨床心理学科教授で公益財団法人日本ダウン症協会代表理事の玉井邦夫さんが、自らもダウン症児を持つ観点も踏まえ「ダウン症児の未来」と題して講演を行う(13時40分から14時30分まで)。
スペシャル講演「ダウン症のイケメンって?」は今メディアで活躍中のお笑い芸人・ダウン症のイケメンと自ら称している、あべけん太さんと父親の講演がある。
あべさんはダウン症候群の当事者、ダウン症初のお笑い芸人として各メディアに出演している(14時35分から15時20分まで)。
2部は、「ダウン症の未来・出生前診断」のディスカッション。
コーディネーターにあひるの会会長藤本宗平さん。
パネリストに玉井さん、あべけん太さんの父親で行われ、ディスカッションゲストに、こころのボーダーをなくそう♡をプロデュースするHITOの水戸川真由美さんを招く(15時45分から16時30分まで)。

1部2部の始まりにそれぞれ、ダウン症児ダンスユニット「ダックスターズ」のオープニングダンスの披露(13時30分から13時35分)。命のノーベル賞を受賞したダウン症のピアニスト川嶋絢さんのピアノショートコンサート(15時45分から15時30分まで)。




和気あいあいと準備中
あひるの会の会員は今30周年に向けての資料作成などの準備に奔走中だ。
リーフレット部会では、当日の来場者に渡す~ダウン症の子どもを授かったご家族へ~と優しく寄り添うリーフレットを話し合いながら作っている。
『オランダへようこそ』の詩を引用して妊娠中、新生児を授かった両親へのメッセージとしている。
また赤ちゃんから大人になるまでの様子や家族、医療関係者をはじめとする地域の人たちへの支援を呼び掛ける「情報のない中で不安を抱えているご家族の方にぜひ手に取っていただいて不安を取り除いていただけたら、病院関係や保健師さんなども読んでいただきたいです」と今作成中。
30周年記念誌部会は、20周年の記念誌にかかわっていない若い世代「初めてのことなので手探りですが和気あいあいと、みんなが考え、わかる記念誌になればいいなと思っています」。
エピソードは原稿依頼から文章作成。
たくさんありすぎてページが足りないほどだという。
「写真を選ぶのにも色々な楽しい思い出がよみがえり選ぶのが大変でした」記念誌は約40ページの大作になりそうだ。

講演・シンポジウム部会では、ダウン症の人のことをもっと知ってもらいたいと、未来に向けた講演やシンポジウムを計画中だ。
最近、メディアでも多く取り上げられている「出生前診断」についての話もあるので多くの人たちに聞いてほしいと熱をこめる。
「出生前診断では覚悟と勇気をもって判断できればいいなと思う、今回の講演で勉強ができたら、希望をもって子どもを育てる事ができるのでは」と講演に期待を寄せる。




のびのびと自立に向かう有紀さん
服部有紀さんは23歳。親元を離れてグループホームで自立を目指している。
料理、掃除など身の回りのことはすべて自分でやる。
午前9時から午後3時まで津山市内でうどんを作る機械などの操作や調合を学びながら週5日間仕事をしている。
「休みの日には家族でカラオケに行くのが楽しみ」と目を輝かせる。
23歳の女性らしくはつらつとした彼女は沢山の楽しいことを話してくれる。
家族の愛情や温かい地域の見守りを受けながら素直に成長した有紀さんに拍手。

講演後のアンケートにぜひご協力を
 あひるの会30周年実行委員長の服部博さんは、「地域の人たちに子どもたちのことを知ってもらい、日常生活の中で支援と理解をお願いしたい。
今後の活動や学習に生かしたいのでアンケートにぜひご協力いただきたいです」と話した。

あひるの会は1989年設立。
ダウン症を主体とした心身障害児の療育と福祉向上、人権保護をはかることを目的に、津山市を中心とした岡山県北部のエリアで活動している当事者の保護者を中心に活動する団体。


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