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『津山芸術文化祭』開催に携わって

津山市文化協会 副会長 角野功一さん

 今年も、津山文化センターで6月24日・25日と津山市民の文化の祭典でもある『津山芸術文化祭』が開催される。『津山芸術文化祭』は開催に向けて急ピッチで準備が行なわれている。その詳細を、この4月に津山市文化協会副会長に就任された、角野さんから聞くことが出来た。




 角野さんが副会長に就任した目的は役員の若返り。現在60歳と津山市文化協会ではかなり若い役員となっている。その角野さんが副会長に抜擢された理由は、年齢だけではなく、津山で活動しているアマチュアミュージカル『みゅーじかる劇団きんちゃい座』の代表をしている事が関係している。




今までの会長、副会長は展示形式で発表されるものからの選出で、舞台発表の方からの役員がいなかった。
そのため、舞台側からの意見が、うまく伝わりにくかったのではないか。
そういった側面を改善する意図もあるのだという。その新副会長がすぐに手腕を振るうこととなる。




 以前の『津山芸術文化祭』は、アルネ4階の津山市地域交流センターで開催していたが、昨年から一気に規模を拡大し、津山文化センターを貸し切って開催した。今年も同様に津山文化センターを貸し切っての開催となる。この記事の取材時には、昨年の反省を生かして出展ブースの割り振りを工夫したり、新たなルール作りをしたりといった調整を行っている真っ最中。
ステージ出演は、まだコロナ禍を若干引きずっているところがあるようで、練習不足で出演できない所もあるのが残念だが、それも来年、再来年と解決するようになるのではないかとみている。




費用的にも、一団体で大ホールを借りるのは負担が大きいため、この『津山芸術文化祭』が年に一度の晴れ舞台となる団体も多い。

 この『津山芸術文化祭』にも課題はある。
コロナ禍を除き毎年開催をしているのだが、充分な知名度がないのか、集客が弱いのだそうだ。




特に家族や子供連れの若者層の来場が少ないということで、その対策として、様々な楽しみ方ができるようにと、裏の駐車場に多くのキッチンカーを呼び、お昼にハンバーガーやドリンクなど軽食を取れるようにと新たな試みを用意している。
限られた予算の中での運営の為、全てが思い通りに出来ないが、市の文化課の職員などが積極的に支援してくれるので助かっているとのこと。





今は、文化連盟からの補助と所属団体からの会費のみで運営され、入場料も取らず協賛金も集めていないため、文化センターを借り舞台の照明や音響をこだわると、予算的にかなり厳しくなるのだという。それを、多くの人の協力を得ながら、開催準備を進めているのだそうだ。
 残念ながら今回の津山芸術文化祭には出演しないが、角野さんが代表を務める『みゅーじかる劇団きんちゃい座』についても紹介したい。




1997年に3人の女性で発足した津山を拠点としたミュージカル劇団となっており、津山ならではの題材をミュージカルにし、脚本は「津山市文化功労賞」などを受賞している山田美那子さんが全て手がけている。
『しもやけライオン』という劇は、昔、鶴山公園にあった動物園にいたライオンの物語。
本来常夏のサバンナに生息するライオンが、冬の寒さが厳しい津山で暮らしたため霜焼けにかかり、やがて衰弱して亡くなっていく物語をミュージカルにしたものだ。




今の子供たちは鶴山公園に動物たちがいたことも知らない。そんな少し昔の話から、津山ゆかりの名古屋山三郎の話まで、家族でもっと色々な津山を知ってもらいたい、という思いもあっての題材だ。その『みゅーじかる劇団きんちゃい座』に角野さんが参画したのは、娘さんが入ったことがキッカケ。当時、バンド活動をしていたことで発声などに興味があったのだそうだ。
それが今は代表まで務め、そして文化協会の副会長にまでなることとなった。
この号が、発刊すると『津山芸術文化祭』まで10日を切ることとなる。開催に向けて、忙しさもピークを迎えているだろう。
この記事を読んだ人は、入場無料で開催されているので、是非6月24日・25日は津山文化センターへ足を運んでもらい、津山の芸術文化活動に触れ、楽しんで欲しい。
津山芸術文化祭の盛況を願って。

 最後になったが『津山市文化協会』では、新規加盟団体の募集をしています。
独自の活動のみをしていた団体も、文化協会加入での様々なメリットがあるとのことです。
年会費は5,000円(1団体あたり)となるそうなので、津山市文化協会事務局まで問い合わせてみてください。

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