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気楽に太鼓を楽しもう!

柵原太鼓 高原淳さん

 美咲町柵原地区を拠点に活動する柵原太鼓。立ち上げから約30年の歴史を持つ太鼓チームとなる。
今回は、その柵原太鼓代表の高原さんに話を聞いた。
そもそも高原さんが、柵原太鼓に携わったのは約30年前。太鼓チーム立ち上げの時からだそうだ。当時30代半ばだったため、地元有志で結成されたチームの中心となって活動した。



今は定年を迎えたあと、津山で働きながら代表として太鼓チームをまとめている。
 始まりは、当時の飯岡(ゆうか)地域の自治会長の発案で「太鼓をやろう」という号令一下だったという。最初に集まったのは6~7人、当時の部落長が手配して姫路の太鼓チーム『鯱』から指導者を呼んでスタートしたが、太鼓をすることが難しかったのか、メンバーはすぐに4人まで減ってしまった。




スタート時には『鯱』の指導者が、姫路から太鼓まで持って指導に来てくれていたそうだ。その後、メンバーを誘いながら活動を継続したが、指導者が来られなくなり、太鼓を自前で揃えなくてはならなくなった。
そこで、知恵を出し合い補助金の申請をすることとした。




補助金申請をするために、飯岡地区だけではなく、当時の柵原町全体の組織にする必要があったため、旧町内全域に会員募集を行うこととなった。これがプラスに働きメンバーは一気に最大の30人近くまで増えた。
チーム名については飯岡のシンボルでもある月の輪古墳にちなみ、『月の輪太鼓』にする予定だったが、柵原地区全体の活動になったため、急遽『柵原太鼓』とすることにした。また、練習場所もスペースの関係などから、発足当初の飯岡のコミュニティーハウスから、柵原の中心部にある柵原文化センターへと変更し、大きく様変わりした。




現在はさらに、練習場所が元メンバーの所有する上間地区の山中の建物へと変わっており、ほぼ独占状態で使用できている。練習は毎週水曜日で、山中なので時間関係なく、音漏れを全く気にせず練習できるのが最大の売りだそうだ。
そんな柵原太鼓、実はレパートリー曲も多い。中でもオリジナル曲だけでも8曲、全部で12曲程度もある。オリジナル曲の中では常時演奏するものは4曲程度、全部で6曲が俗に言われる十八番曲になる。





 柵原太鼓の特徴は、一言でいえば『緩い感じ』だそうだ。太鼓を中心にコミュニケーションなども一緒に楽しむためのチームだという。
他の太鼓チームでは、「厳しい練習の中で技量を磨く」という考え方のところもあるが、「柵原太鼓は好きになれば技量がついてくる」という考え方だ。そのため「楽しく叩かないと太鼓は面白くない」というのが運営方針。みんなで和気あいあいと楽しく練習をし、ステージに挑むと言った感じだ。




 しかし問題もある。柵原は人口が少ない地域であるため、市街地にあるチームより、メンバーが集まりにくい。最大30名近くまでいたメンバーも、それぞれの事情により脱会し、補充が進まぬまま15人程度になり、常時活動するメンバーも一桁まで減ってきた。
メンバーの確保が今の最大の課題だ。普段から絶えず声掛けを続けているが、「太鼓はええのう。じゃが、わしには難しいわ」などと尻込みする人が多い。





そんな中、この度、新入会のメンバーが3人も現れた。
中学生1人と小学生が2人の構成で姉妹だという。彼女らを起点に、友人知人へ広がって活気付くことを期待している。
しかし、20代から40代にかけての世代が集まりにくいことは変わらない。
そこで津山や勝央、美作など、地域を問わず広域に参加をしてもらいたいのだという。
参加希望の方は、後述の高原さん・草刈さん、どちらかまで連絡して欲しい。




 ステージなどの活動だが、コロナ禍から非常に厳しい状態が続いてきたが、ここにきてようやく明るい兆しが見えて来た。
今年は、発足の地である飯岡の『月の輪古墳』発掘70周年のイベントを始め、百々地区納涼祭などでステージに呼ばれている。他にもまだ打診段階のものもあるという。
月の輪古墳のイベントでは、遠方に就学しているメンバーも戻ってきてのステージになるのだそうだ。




未だ老人福祉施設を中心に、依頼数が戻ってこないところも多いが、出演時の謝礼が備品修理や運営費にあたるため、気が気でない一面もあるのだという。
ステージの出演も予算に合わせて相談に乗ってもらえるとのこと。原則、土日のみだが、「出演依頼もお気軽に」ということだ。出演相談はこちらまでして欲しい。

高原淳さん
  TEL:090‐3881‐9519
草苅真由美さん
  TEL:090‐8069‐1039

大変な状況を乗り越えながら、柵原で活動を続ける柵原太鼓が、少子化や過疎の問題を吹き飛ばし、地域を盛り上げる原動力となれるよう願うばかりである。

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