上齋原神社 春まつり
令和初のおんな相撲横綱は悦の海(阿部悦子さん・東京都)
おんな相撲は、全国でも珍しい奉納相撲、始まりは地域づくりグループ猪八戒が、昔行われていた奉納相撲を復活させようと男性を募ったが集まらず、女人禁制とされている相撲に女性が名乗りを上げ平成11年から、上齋原神社の奉納相撲として開催されるようになった。
競技上の注意として、髪を引っ張らない。
服、胸を引っ張らない、手足の爪を伸ばさないなど女性ならではのルールがある。
ユニークな行事を写真で綴ってみた。
上齋原神社
平成の大合併以前の上齋原村の村社。御祭神は大穴牟遲命(おおあなむちのみこと)5月1日の春期例大祭には境内の土俵でおんな相撲が奉納される。
神社の石段
歴代横綱ののぼりが
景品
女すもうは豪華賞品でも有名。約100の団体や個人から協賛を受けている
観客
県内外から大勢の見物客が訪れ、プロアマのカメラマンがカメラの放列を敷く
一回戦
一回戦はまだまだ笑顔が見られる
英さん
取り組みを終えた英裕子さん(結愛丸・鏡野町)は応援してくれた子どもを抱きながら「一回戦は勝ってほっとしました、子どもたちに良いところを見せる事ができたので満足です」とほほ笑んだ。
森香織さん
パフォーマンス部門にもエントリーした森香織さん(森の石松・津山市)、もっとできると思ったのに、こんなにふがいないとは。職場のおじいちゃんやおばあちゃんに元気を届けたかったです。
長い髪を振り乱して
熱戦を展開した小野田紀美さん(しこ名同じ・瀬戸内市)は「今回3回目の出場です、地域の小学校から土俵が消えてさびしい、上齋原は地元に誇りが持てる行事があって素晴らしいと思う。
毎年集う楽しさもあるので、もっともっとみんなに参加して欲しいと思います、この場は女性が正々堂々と闘えるのでとても貴重な行事だと思います」と、大勢の参加を呼び掛けていた。
塩まき
豪快に塩をまき会場をわかせた
もの言い
時にはもの言いもつく
おかあちゃん
「おかあちゃんがんばれ」と可愛い応援の声が響くとおんな力士もやる気満々になる
矢内さん(写真:くるま山)
ちびまる子ちゃんになりきった矢内州子さん(くるま山・鏡野町)はパフォーマンス部門入賞の常連。
会場を笑顔いっぱいにした
二回戦、三回戦
二回戦、三回戦と進む。闘いは迫力が増し土俵に倒されると「ゴン」と鈍い音も聞こえる。
迫力
上位戦になると迫力が増してくる。
土俵際
土俵際の接戦。勝った瞬間、蓬郷由希絵さん(蓬郷山・津山市)は大きな声援にこたえるかのように手を高々と上げた。
決勝戦
今まで3回の横綱経験があり「令和元年初勝利で決めたい」と話していた、倉敷市の柳谷裕子さん(柳腰)と、今回勝てば永世横綱の称号を得る阿部悦子さんの対戦となった決勝戦は、阿部さんの勝利となった。
阿部悦子さん
6回目の出場で永世横綱になった阿部さん。「よろこびはこれからじわじわと来ると思います」としながらケガにも悩まされ続けた日を思ったのか、涙をぬぐい「重圧との戦いでしたが、今日は肩の力を抜いて臨みました」と話していた。
パフォーマンス
一位矢内さん、二位神谷千代美さん(千代小吹・真庭市)。神谷さんは1回戦で強豪力士に「殺す気でかかってこい」といわれ頑張ったが見事に散り、パフォーマンスでは上位に入賞した。
三役
左から大関の柳谷さん、横綱・阿部さん、関脇の楠本佳子さん。(楠本商店・岡山市)
田渕さん
おんな相撲大会を主催した、地域づくりグループ・猪八戒の会長、田渕優一さんは「今回は48人中22人が初出場という、新旧交代の年になった。SNSなどを使って全国の皆さんに関心を持っていただけるよう発信していきたい」と話していた。