「さようなら愛（かな）しみの日」
君の帰りを部屋の前で待っていたのに
楽しそうな声は他の人と一緒だった
君が見せた一瞬の顔と
「どうしたの？」という言葉
今でも忘れられないでいるんだよ
好きになった人といる君の
髪の毛が短くなっていたことが
君を知り過ぎていた僕には
余計に寂しすぎて
喧嘩で怪我をした僕に泣いてくれたけど
君が彼を呼び捨てにする度に辛かった
そこには僕の知らない君の時間が流れて
今まで過ごした分だけ悲しかったよ
ずっと僕を好きでいてくれた君を
当たり前に思ってたから
僕の中の惨めさはあんなに
大きくなったんだね
さようなら愛しみの日
もう忘れても良い頃
どんなに君を好きでも
もう僕も行かなくちゃ
君との関係を見せ付けたくって
優しく振舞ったけど
どんなに強がっても君の
「ごめんね」には勝てなかった
さようなら愛しみの日
もう忘れても良い頃
どんなに君を好きでも
もう僕も行かなくちゃ
さようなら愛しみの日
もう忘れても良い頃
どんなに君を好きでも
もう僕も行かなくちゃ
蛻変（ぜいへん） ～其の六～
今月の歌詞はアルバム『蛻変』の７曲目に入っている幼虫曲「さようなら愛しみの日」です。タイトルは愛しみと書いてかなしみと読みます。これは当て字ではなくて実際にそういう読みがあって、意味はそのまんま、いとしいという意味なのですが、読み方から感じるニュアンスと意味との微妙な感覚が、僕的にはこの曲にぴったりでこのタイトルになりました。
この曲を作ったのは結構前のことで、僕が24歳の頃でかれこれ24年も前になります。当時、あるプロジェクトの一員として作詞作曲を担当することになり、曲を量産していたのですが、いくら作っても納得できずにいました。それで根本的に作り方を変えてみようと、まず歌詞から先に書いてみました。そして内容も作るというより実際にあったことをそのまま表してみようと作文を書くように書いていきました。その作文を重要なところだけを残して言葉をそぎ落としていくようにして歌詞として仕上げました。
そして出来上がったのがこの歌詞なのですが、実は当時はタイトルもサビも「Good-bye my hard day」というものでした。それを５年前のアルバム制作当時に全編日本語で歌いたいと思って、ふと愛しいという言葉について調べていたところ、かなしいと読むということを知って、前述したように「ぴったりだ！」と思い、サビを歌ってみてもメロディともぴったりだったので決定しました。当時は約20年後に曲が完成したような気持ちになって嬉しくなりました。
さて、無謀なる日下輝之の挑戦、1000枚チケット手売り大作戦ですが、先月書いたようにＳＮＳを利用して出来てきた波紋の広がりは、いつの間にかイベントのサブサイトルとして打ち出していた『蛻変』になぞらえて、蛻変の輪と呼ばれるようになりました。その頃には、その蛻変の輪は少しずつですが、僕以外のところでも何やら不思議な動きが始まってきました。押し売りだけではなくて、買いたいと声を掛けてくれる方も出てきたり、妙なことですが、ふとあの人は買ってくれないかな？ と思ったその日にその人にばったり会ったりということが何人も起きて、ばったりの盛り上がりでチケットを買って下さったりなど。多すぎるチケットの枚数に前向きになるしかなかった僕には、そういった奇跡は本当に嬉しくて楽しいものでした。
つづく
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◆【ライブ配信版】日下輝之独唱会 ～其の１２８，１２９～◆
毎月第３土曜日に行っている日下輝之独唱会も２０２１年１月で
１２９回目。コロナに負けじとライブ配信版でお届けいたします。
日下輝之独唱会はしばらくの間、くさかのモダン音楽室から
YouTubeの【くさかのモダンチャンネル】
https://www.youtube.com/channel/UClEnzuj1DeJXlnfJ54MNxZg
にてライブ配信版として開催いたします。
※日下輝之のFacebookからも同時配信いたします。
【日下輝之独唱会～其の１２８～】
【日時】２０２０年１２月１９日（土）
開演 １９：００
【出演】日下の兄弟デュオ
【会場】 ＹｏｕＴｕｂｅ
くさかのモダンチャンネル
【日下輝之独唱会～其の１２９～】
【日時】２０２１年１月２３日（土）
開演 １９：００
【出演】日下の兄弟デュオ
【会場】 ＹｏｕＴｕｂｅ
くさかのモダンチャンネル
【お問合せ】 日下輝之音楽事務所 TEL ０９０－２６６６－３１８２
E-Mail：info.kusakateruyuki@gmail.com
※其の１２９は第４土曜日の開催になります。
※予定は変更になる場合がございます。詳しくはお問合せ下さい。
