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日下輝之独唱欄 美しきものへの讃歌

沢山の人が幸せを感じてんだよ
でもね時々辛いこともあるんだ
逃げ出したくなったり
死にたくなったりもするんだ
そんな時は幸せだってことを
忘れちゃうんだけど
ほんとは俺達は根本的に幸せなんだよ
人それぞれ思う一番最悪な不幸せを
一億人分並べ立てても
俺達が幸せであることには変わりないよ
今自分として生きてることは
奇跡なんだし
ほかの誰でもない自分であることが
最上の幸せなんだもの
そんなもの無条件さ無条件降伏さ
俺達はずっと自分なんだもの
それ以上無いんだもの
色んなこと関係無いんだもの
幸せだろ?
ほんとはみんな知ってんだぜ
全員もれなく何があったって
幸せ以下にはなれないってこと
俺が俺であるように君が君であるように
それ以上の幸せはないんだぜ
条件なんてただの言い訳さ
こじつけた理由さ
そうさどんなにこじつけたって
不幸になんかなれないさ
君は幸せなんだもの
君は美しいんだもの
君が生きてることは
何よりも美しいんだもの
もともと分かりきったことなのさ
どんな悪人だろうと
男だろうと女だろうと
全ての命は美しいのと同じに
君は美しいのさ
今から歌おうよ
飽きるまで歌おうよ
全世界に届くまで
隣のおばちゃんに届くまで
飽きるまで歌おうよ
幸せは何億年かけたって
否定できないのさ
飽きるまで歌おうよ 命は幸せなのさ
飽きるまで歌おうよ 命は幸せなのさ





蛻変(ぜいへん) ~其の九~

 今月の詩はアルバム『蛻変』の10曲目に収録されている「美しきものへの讃歌」という曲の歌詞です。この曲も前回の「思い出未来」と同じアルバムの蛻変というコンセプトとしては蛹の時期に当たる曲です。この詩はある後輩のツイッターでのつぶやきを読んだときに、無性に腹が立ったときに書きなぐった文章です。それを散文のまま曲として仕上げました。

 そのつぶやきは若い世代なら簡単に言葉にしてしまいがちなのかもしれませんが、自分の命を粗末に扱うような内容でした。もちろん僕自身も若いと言われる年代だった頃は口にしていたかもしれませんが、今の僕のアーティスト活動においての大きなテーマに関わることだったので見過ごすことが出来ませんでした。ただ生きていることの素晴らしさは、命の美しさは、何物にも代えがたいと僕は綺麗ごとでは無く思っています。それぞれ置かれた状況や、性別、人種、何もかも関係なく。

 そして、イベントの準備ですが、3月末、なんとかレコーディングを無事に終えて、4月中頃にはCD発注のためのマスター音源、そしてCDジャケットのデザインと販売促進のためのポスターデザインも完成し、無事にコンサート当日までに間に合う発注が出来ました。そして、当日の駐車場の警備員さんを警備会社にお願いしたり、あらゆる準備を一人でこなしつつ残りのチケットを売っていきました。この頃になると、チケットを自ら買いたいと言って下さる方々も増えてきたり、地元新聞社から取材を申し出ていただき、その記事を読んだ方々からも連絡がきて買っていただくことも出来ました。そうこうしているうちに6月に入った頃にはチケットは残り数枚になっていました。
つづく

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