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やきもので出来た「いし」は・・・

アートに定義はない
展示会場になっている、津山市西今町で「Nishilma25」を運営する桜井由子さんは「アートには何も定義はない。
作り手が意識をすることで、様々なことがアートとなる」という。

「いし(意思)」が並べてある。
転がっている、ぽつんと置かれている。
それ自体に意味はない。
私たちが、普段目にする石は地球の創生からあるものかもしれない。
気が遠くなるほどの年月を経ているのかもしれない。




加々美拓也さんの「いし」

「いし」は加々美拓也さんの手により一つ一つストーリーを作るために生まれてきたもの。
ごつごつしたものやつるんとしたもの、持った時の感触も様々だ。

加々美さんは「いし」を連れて旅をする。
「いし」を連れて自身の時を刻む。
ふと思い立った場所に置き残す。
手放す時は「いし」の旅立ちの瞬間。
加々美さんのもとから置き去られた「いし」は何千年、何万年後にはどうなっているのだろう。
砂浜や公園の片隅におかれた「いし」は加々美さんの分身として全国にちりばめられる。




全国に旅立っている


今、「いし」たちは日本全国に旅立っている。
ナンバリング(名前を付けて?)して地名と日にち時間は画像に記録している。
おかれた場所の風景になり、拾われるのか捨てられるのか、「いし」の運命は誰にもわからない。「私にできるのは「いし」たちの旅だちを記録しておくことくらいだ」と加々美さんは言う。

今回Nishilma25に、120個の「いし」を連れてきたという。おいてきた場所の記録写真は24点。
ぜひ手に取って見てほしい。
お気に入りのものに出合ったら連れて帰ってほしい。



観賞する側が意識を

幼い日、道端に転がった石を拾って帰ったことはないだろうか。
大切に箱にしまっておいたことはないだろうか。
いつの間にかなくなっていたこと。
捨てられたこと。
そんなことをも思い出される展示。前掲の桜井さんの言葉の続けるなら「我々が意識して些細な物事に目を向ける事で様々なものがアートになり得る。」とすると、しっくりきそうな気がする。

加々美拓也ーいしの果てーは3月29日まで。
津山市西今町25のNishilma25で。金曜日から日曜日営業、営業時間は11時から17時まで。20、21日は加々美さんが在廊している。



加々美拓也プロフィル

1989年  埼玉県川口市生まれ
2009年  早稲田大学陶芸部稲穂窯で陶芸と出会う
2015年~ 稲穂窯五人展など開催

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