勝山町は美作勝山藩2万3千石の城下町として栄えました。
また、出雲街道などの交通の要塞でもあり、高瀬舟の発着場跡をはじめ、白壁に格子窓、蔵形式の建物となまこ壁などが多く残されています。
渥美 清の最後の主演作品「男はつらいよ紅の花」のロケ地ともなった保存地区を歩くと、街道に面した、ほとんどの家でのれんが掛けてあります。
川の周りなどは擬木で柵がしてあり、中橋のあたりまで歩くと、高瀬舟発着跡があります。
高瀬舟発着跡は旭川で最も上流船着き場で、昔は産物輸送の全を船で行っていました。
護岸は伝統的な玉石積みの巻石で船が着くところは階段状の雁木になっています。
川の古い護岸が、これだけの規模で残っているところは余りなく、とても貴重な遺構になります。
保存地区に戻って、中町の旧電報電話局へ。
中は郷土資料館になっており、縄文の出土品や勝山藩主三浦家の武具といった庶民の民俗資料、真庭市内の指定文化財のほか、勝山藩の城下町の様子がわかる資料が数多く展示されています。
また、旦地区では渡辺氏の邸宅跡が改装してあり「武家屋敷館」になっています。
渡辺氏は三浦藩の家老格で、160石の上級武士でした。
白壁の塀に囲まれた敷地内に、長屋門、母屋、土蔵などが並びます。
母屋などが解放されていて、玄関の間、次の間、客間、座敷、奥座敷など12の部屋があります。
重厚な造りで、石高の高さを物語ってます。
他にも明治時代中期のしょうゆ蔵を改修整備した、「文化往来館ひしお」などの見どころもあります。
館内では、カフェが併設されていて飲み物・軽食をとることができます。
ひな祭りなどのイベントを除けば人出も比較的少なく、静かな街並みが印象的です。
所在地: 真庭市勝山
電話: 0867-44-2120
(ライティング:星護 禄胤)