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奈義町の経済活性化を

奈義しごとえん 代表理事 桑村由和さん

 奈義町に奈義しごとえんという団体がある。名前を聞いてどんな団体か想像できるだろうか。実は地方創生補助金で立ち上がったしごとコンビニ事業で、2019年から今の体制で運営されているのだという。
しごとコンビニって何? と思われる読者もいると思うので、これについて簡単に説明すると地域内に子連れでも安心して働き・学べる拠点を設け、専属スタッフが常駐し、登録メンバーと依頼主を繋ぐ。町民の「ちょっとだけ働きたい」と地元企業の「少し人手が足りない」といった隙間を埋めるワークシェアリング事業となっている。簡単にわかりやすくいうと、最近よく聞くクラウドワークスやランサーズなど、クラウドワークシェアリングの、地域密着版だ。




 2017年4月、この事業モデルを全国で最初に立ち上げたのが、奈義しごとえんの前身である『まちの人事部』を運営していた一般社団法人ナギカラだったそうだ。
そこから2年、地元の人達の手で組織を運営するということで、ナギカラの運営母体から事業を引き継ぐこととなった。その際に声がかかったのが、奈義しごとえんの代表を務める桑村さん。町会議員を務めていた時に、しごとコンビニ事業に理解があった事もあり、白羽の矢が立ったかっこうだ。





 桑村さんは、生まれは奈義町だが、小学5年生の時にご両親の仕事の都合で大阪に。
大阪市内で育ち就職も大阪でした。設計技師の仕事だそうだ。津山支店を作ってもらい地元奈義町に帰って、その後独立した。
それが、地元で自営業をしているということで、地域の自治活動をする長『地区長』に担ぎあげられる。その時はなんとまだ50代だったそうだ。そこからの流れで、町会議員に立候補することとなった。
その後、先にも書いた理由で奈義しごとえんの代表として運営に携わることとなったのだ。





 そんな奈義しごとえん、現在の登録している人数は230名ほど、登録者は30代の若い主婦の方と高齢者の方が多いという。人数を聞いてその数にビックリしたが、実際に積極的に活動をされている人は40人程度だそうだ。そのため、依頼内容が偏ると待ってもらうことになっている。その辺りが今後の課題だという。





仕事内容は、奈義町からの依頼と、企業・個人からの依頼の3つに分けられる。町からの依頼は、公共施設の管理、封入やあて名書き、折込作業などが中心だが、地域密着を目指したためか、個人から依頼される内容は様々だ。
休耕田の草刈りや、盆暮れの墓掃除、など、定番のものから、届けてもらったお米を運んでほしいであったり、扉が開かないと電話がかかり行ってみると施錠がしてあったりなんて面白いものだけではなく、カーテンレールを取り付けて欲しいといったものまであるという。





活動の基本は、奈義町内が活動場所であることだけだそうだ。そのため、町外の方からの仕事依頼も受け付けるのだそうだ。
今多いのが、町内の墓掃除や草刈が多いのだが、問い合わせをしてもらえれば、受けれるものは何でも受けるという。
また、個人でなくても、企業や事業主からの依頼でもいいそうだ。チラシのデザインやSNSでの配信も行っている。





奈義しごとえんでは、現在、登録者への年間支払額が約2000万円まで増えているという。それだけのお金が奈義町内で回ると、その分だけ町内が活性化する。
さらに増えれば、町内はもっと活性化する。補助事業として運営されている以上、町の活性化に寄与しなければならない。




もっと登録者を増やし規模が大きくなれば、その役目が果たせる。そのためにも、もっと多くの人に知ってもらい、登録してもらい、依頼してもらう。
そこを目指し桑村さんの頑張りはこれからも続くのだ。頑張って欲しいものである。

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