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地域の経済について(全4回) 第2回

衆議院議員 平沼正二郎氏 寄稿

 前回、牛乳を一例として紹介しましたが、同様の現象がさまざまな物品に起きており、昨今の値上げの報道が多くなっていることにつながっております。
 牛乳に関してさらに言及しますと、値上がりとは少々論点が異なりますが、新型コロナの影響も多大に受けております。もともと牛乳の消費量は減少しておりましたが、新型コロナの影響による外食産業の停滞により消費量が激減しました。当然、牛は生き物ですから一旦出ている乳を急に止めることはできませんので牛乳が大量に余るという事態も起きました。エサ代の高騰、消費量の激減により酪農家の皆様が大変な苦境に立たされている事を知っていただければ幸いです。国としては早急な救済を図るべく現状対応をしている状況でございます。
 話をもとに戻しますが、このような世界の情勢が食卓等の身近なところに影響が出てくるという事を皆様も実感したのではないでしょうか?
 日本と世界各国はいまや密接につながっております。例えば、日本は、肥料原料のほとんどを海外に依存しております。尿素はマレーシア、中国及びカタール、りん鉱石は中国、ヨルダン、モロッコ及び南アフリカ、塩化加里はカナダ及びロシアとなっております。
 仮に中国との関係性が悪化した場合、あっという間に肥料不足となります。様々な物資の代替手段や肥料であれば国内での生産体制の整備などを実施しなければなりません。

(次号へ)

※このコーナーでは『平沼正二郎』氏の寄稿文を、原則、原文のまま掲載しています。

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