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作品にも人にも風景がある

森永さんも作品も穏やかでやさしい
9月15日から24日まで、奈義町中島西のギャラリーフィクサで「くらしtoもの展」ーものが変えるくらしーに出品していた森永淳俊さん。

作る
作品は暮らしの中でさり気なく持つ人に寄り添う日常生活の中の陶器。
自己主張しない食器や観葉植物や山野草、盆栽などを引き立てる植木鉢など森永さんの作るものには生活の中での作品の奥ゆかしさが見えてくる。
森永淳俊さん(40・津山市高野本郷)は、東京農業大学で造園デザインを学び、その後焼物づくりを志し茨城県笠間市の笠間焼窯元で修行を重ね「やるなら生まれ育った地元で」と帰津。福西雅之さんに師事しアシスタントをしながら本格的な焼物を学び、森永製陶所を立ち上げた。
「作品は造園で学んだものが原点になっていると思います」、小学生の頃から日本庭園に興味を持ち風景に思いを寄せてきたという。
その作品はまるで生活に寄り添うやさしさや温かさのようだ。
展示されている一つの器を見ても器自体の存在感を忘れるように、中に入れる大切な料理であったり、文房具であったり、植物たちであったり入ってくるものを拒まず大らかに受け止めるかのような色合い風合いが印象的だ。



紅葉の季節鏡野町で
11月3、4日、鏡野町奥津川西の奥津温泉花美人の里で開かれる「かがみのマーケット」の運営する。
「存分に活用されていないところの賑わいを計画していきたい、まちづくりは自治体や小さなくくりだけではなく、必要としてくれるところがあればお手伝いに行きたいと思う。
それが地域の賑わいにつながればうれしいし、モノづくりの若手作家たちの発表や販売の場になればと思ってがんばっていきたい」
と花美人の里の遊休部分を存分に活用していくという意気込みにあふれている。
奥津エリアが紅葉の美しさなどで最も魅力にあふれる秋。
「かがみのマーケット」では多くの作家のショップをはじめ飲食の販売もあるので家族連れで友だちと立ち寄ってみては。



個展も予定している
森永さんの今後の主だった予定は次の通り。
12月7、8、9日の3日間ガラスや木工の作家たちと「トヨスノモリ〜クリスマス↓お正月」展が森永製陶所のギャラリーで開かれ、クリスマスやお正月の作品をメインに展示販売する。
また今月オープンするポート アート&デザイン TUYAMAで来年春頃に個展を開く予定だ。
「森永製陶所としては手ごろな価格で落ち着いた作品を紹介していますが、私個人としては自分の思いの詰まったものや特徴あるものも作っているので皆さんに知っていただくきっかけとなれば」とほほ笑んだ。

これからの作品に期待
森永さんは、風景という言葉をよく口にする。
暮らしやすい風景、家族の食卓の風景、庭のある風景、造園という壮大なデザインを学んだ森永さんならではの言葉だと心打たれる。
森永さんと出会って自分の生活の風景、自分の生涯の風景を考えてみるヒントをもらったような気持ちになる。
森永さんのこれから作り出す「風景」に期待してやまない。


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