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幻の「津山ホテル」とは!?(後編)

前回は津山ホテルについて、なぜその存在を知ったのか、大まかな概要について述べた。
今回は更に具体的にこのホテルの概要について述べてみたいと思う。

津山ホテルは現在の津山市新魚町の出雲街道沿いと二階町の南北の通り沿い。
現在のアルネ津山の北東端付近に昭和11年頃に建設されたと思われる。
全長がなんと約70m、横長の3階建てのコンクリート造りの建物で、当時の津山市内では最大級のものであったと思われる。


創業者は元魚町の土井松太郎氏で、当時津山商工会議所議員も務めた薬業を営んでいた人物である。
この建物には喫茶、食堂、マーケットなどが設けられ、当時津山の娯楽の殿堂と呼ばれたこともあったという。
まさに当時の最先端の情報発信基地といったところであろう。




終戦の昭和20年の頃まで操業していたようで、その後は解体撤去されているようである。
その後このホテルについて、多くの郷土誌が出ているにも関わらず、どこにも触れられていない。
写真についても、建物の外観、内部を撮ったものなどが確認できないのである。なんとも不自然な話である。
どこかに存在して眠っているものと期待したいものである。

以上前・後編とこの津山ホテルについてその概要を紹介してきた。
かつて津山の市街地の一角にはこういった一大スポットがあったということを理解いただければ幸いである。

(赤坂健太郎)

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