先日、朝日新聞の歌壇を見る機会がありました。
5人の選者が選を行って6首ずつ掲載されていましたが、歌を見ると、選に選ばれた歌が、普段見慣れて読みなれた歌とは、全く雰囲気が違うのです。
このコーナーで、ずっと触れて来た『近代短歌』『現代短歌』『SNS短歌』『若者短歌』そして『自由律』。
今回見た、朝日新聞に掲載されていた歌は、『現代短歌』より『SNS短歌』に近いものが多く掲載されているのです。
当然、文学としての発展という観点で考えても、『SNS短歌』『若者短歌』を否定するものではありません。それにより、ブームが到来している事実もあります。
否定するわけではなく、驚きだったのです。「あの朝日新聞の文芸欄が、そこまで変わったか」と。さらには、57577の三十一文字に拘らない、『自由律』のものもあったのです。
当然ながら、三十一文字の文化は『古典和歌』→『和歌』→『近代短歌』→『現代短歌』→『SNS短歌』→『若者短歌』と発展し、それぞれに良さと難しさがあります。
何が良いかではなく、個々が、それぞれに自分の詠みたい歌を詠めばいいのです。
実は、その次の日、面白いものを発見しました。
これを紹介したくて、朝日新聞の文芸欄の話に触れたのです。それが表題にも出した『短歌カードゲーム』です。
この短歌カードゲームは『いつ? 誰が? どこで? 何をした? ゲーム』のような感じの言葉を使った遊びなのですが、ポーカーのルールでカードを配り、チェンジを行い歌を作っていきます。
配るのは、5文字カード2枚と7文字カード3枚。
並べ方は自由です。自分の思うようなカードが揃うまで3度までチェンジを行い、パスも認められています。
カードは108枚で、おもちゃとして売られている様ですが、内容が既成の物だけなので、これを買うより、様々な句を自分で工夫して作って、楽しむ方が面白いのではないかと、感じました。
お正月休みは、家族が集まることも多いでしょう。そんな時に、自作したこの『短歌カードゲーム』で、カルタ遊びを楽しんでみては如何でしょうか。
思わぬ言葉で思わぬ句ができると、思わぬ面白さを感じるのではないかと、思います。
これで新しい感性が磨かれて、新短歌と呼ばれる『SNS短歌』『若者短歌』を超える、さらに新しい短歌の世界が生まれるかも知れませんね。
今回は、今までと趣向が異なる記事ですが、そんなことを感じて、今回のこの記事を書いてみました。