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@洋食店もバーも生き方も一生懸命

「3歳から両親の働く後ろ姿を見て育った、店を継ぐことに何も迷いはなかった」と津山市林田の年岡祐貴さん、大阪市の新阪急ホテルで修行をし、今は店長として店を切り盛りする。
むぎわらぼうしは津山の人には、なじみが深く、私のまわりの多くの人が「むぎわらぼうしはハンバーグじゃろう」「あのチキンカツの大きさにびっくりする」と言う。小さい頃親に連れて行ってもらってから、ずっとむぎわらぼうしのファンだという40代女性は「ハンバーグはその日の気分によってボリューム(グラム数)が選べるし、子ども連れでも遠慮しなくていい雰囲気です」と話してくれる。
ファミリーでの利用客が多いのも特徴の一つだ。
「食べ物の素材もホンモノにこだわっている」全国チェーンのいわゆるファミリーレストランとは一線を画す年岡さんは洋食店と共に、大人の会話や雰囲気が楽しめる「むぎBER」を7年前から展開している。




むぎBARのおすすめ
夜だけの営業ですか? と聞いて見ると「開店する時間、朝からでもオッケーですよ。
もともと深夜2時までバーを営業していましたが、夜9時までの営業になりバーを縮小しました。
今は店が終わってから僕も一緒にお客さんと飲んで楽しい時間を過ごしています」ワインや焼酎、日本酒、ビールなどのラインナップは百種類を軽く超えるという。
今、年岡さんが力を入れているのはクラフトビールだ「職人技のビール」「手作りのビール」と言われるクラフトビールは大手ビール会社が量産するビールとは相対するもので年間の生産量が限定であったり、手作りなどの特徴あるもの。
むぎBERではラインナップを2週間に一度ほどで替える。
味も香りもまさに王道のブルックリンラガーや、麦芽の旨味とフルーティーな香りの常陸野ネストビール・だいだいエールなど四つの味をセットで「ビアフライトセット」としてお得な料金で提供する。
もちろん好みのビールだけ飲むこともできる。
いろいろな味のものを飲んで好みのビール探しの旅を楽しんでほしいとネーミングをした。
おつまみメニューやむぎわらぼうしのメニューから色々お酒のあてを選べるのもうれしい。




社会貢献も地道に
年岡さん、昨年末に5年3カ月かけて伸ばしていた髪を35センチばっさり切った。
髪は先日「つな髪」に送った。
抗がん剤の影響や、けがなどで「ウイッグを必要としている子どもたちの役に立ちたい。」「はつらつと外へ出かけてほしい」との思いでヘアドネーションを決意した。
きっかけは6年前に報道で子どもに対する虐待に心を痛め、自分のできることで子どもの笑顔を増やしたいとの思いを貫き続けた。
ヘアドネーションの詳しくは「つな髪」を検索してみてほしい。
そして町のごみ拾い「一人一人がごみの事を意識することが大切だと思います」と身近なことから、社会に貢献することを地道に続けている。
意識すること、それを自身はできているのかな、とわが身を振り返ってみたい。
「人口の一割の人がごみ拾いを意識することで人々に伝わる、広まると思っています」。




取材を終えて

むぎわらぼうしは、今までもよくご飯を食べに行っていた。
きっとこれからも行く。
チキンカツの大ファンで大きさもさることながら、かかっているソースも甘すぎず濃いすぎず、付け合わせの野菜にソースを絡ませて食べるのが好き。
いつも笑顔で迎えてくれる年岡くん(ここではくん付けでよばせてもらおう)、私の主人の好みそうなお酒を選んでくれる彼。
取材するまでは彼の深い思いを聞くこともなかったが、しっかりと思いが伝わって来た。
私はそれを成人式前の女性に伝えたいなと思った、成人式に着物を着るために伸ばしていた髪のヘアドネーションを呼び掛けたい。
年岡くんによって教えてもらえた社会貢献。
できることは実践していこうと思った。
そしてずっと、おいしいものを食べさせてくれる「むぎわらぼうし・むぎBER」であってくださいね。




津山市林田29ー21
電話 (0868)㉔3931

    (取材ライティング・武本明波)

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