アットタウンWEBマガジン

「故郷と俳句と私」(2) 湯浅芳郎

2019年09月17日

15年前に関西からUターンしてきた。田舎の良さも、厳しさも人生の味と思っている。

明月が盥の中に溺れている



◆名月も叢雲がかかるどころか溺れることさえもあるのです。「絶世の美女」が些細なことがきっかけで悲恋に泣いていると飛躍してもいい。俳句は17音で短い文芸なのですべてを表現できないが、反って読者が共感し想像(創造)を広げられる。我が家の真っ正面の東の山の上に秋の満月が昇る。「月に叢雲、花に風」と言うことも。




コスモスをしばらく抱いてから括る



◆コスモスは乱れ咲くので何本かを纏めてゆるめに括る。両の手でやさしく抱いてから紐を廻して。「やさしく抱いて」を友人のアドバイスで掲句のように推敲した。俳句は感情を入れない方が、読む人に色々感じていただける。作者と読者が一体となって作品の世界の出来上がる不思議な文芸です。


村の子はみなあいさつが好き稲の花



◆稲の花はほんの一日の花、でも秋の中頃には、たくましく成長し沢山のコメが出来る。小さな過疎の村だが子供もがんばれ。子供に村の大きい、小さいは関係ない。小生の住んでいる村は早くから「あいさつ日本一」を目指してきた。





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