鏡野町の最北部を目指して、上斎原から吉井川支流の中津河川に沿って、さらに奥に進んで行くと、鳥取県境近くの三国山の麓になる場所に岩井滝はあります。
この滝は、裏側から滝を見ることができる、裏見の滝として有名で、冬に滝が凍る氷瀑としても知られています。
ただし、冬は2M近く積る深い雪から、道が通行止めとなり、入山自体が遭難の危険が高いため個人での入山は禁止されています。
どうしても氷瀑を見たいという方は、経験豊かな地元のインストラクターがガイドに着き、重装備で行うツアーが企画された時に、そちらを利用するしかありません。
岩井滝への道中は、中津河川沿いの方が分かりやすいですが、赤和瀬川沿いから山を越えてくる道の方が広く走りやすくなっています。
冬季以外は、一般の方でも気軽に行けるようにに整備されており、20台が停めれる駐車場があり、水洗式ではありませんがトイレも完備しています。
駐車場からは、遊歩道を歩いて向かうようになっており、緑深い谷川を楽しみながら約10分ほど歩いたところで、名水百選にも選定されている、名水岩井『子宝の水』まで着きます。地元に伝わる「この水を21日間飲み続け、7月10日に念願の子を授かった」という伝説から「子宝の水」と呼ばれています。そのため、毎年7月10日には「岩井滝まつり」が開催されています。名水百選とあって、「美味しい」と評判も良く人気となっています。岩井滝に行く場合は、空の水筒を持っていかれることを、おススメです。
遊歩道は、長い階段となっている勾配のきつい場所も多いですが、多くの場所がウッドチップ舗装となっており、雰囲気を壊すことなく、足に優しく歩きやすくなっています。
春は新緑、夏は涼を求めて、秋は紅葉と、四季を通して楽しむことができます。特に夏は人気が高く、多くの人が訪れます。
標高の高い山中ということもあり、元々『ひんやり』として涼しいのですが、滝の裏に入ると一段と涼しくなり、下界の暑さとは別世界で、自然のクーラーが効いた部屋にいるようです。手を差し出し直接落ちてくる滝の水に触ることもできます。
滝の高さ約10m、幅約6mと幅広いのが特徴となっています。
源流に近いためか、降雨の状況によっては、滝の水量が大きく変わります。水量が多い豪快な滝が見たい場合は、降雨の数日後にいく方が良いでしょう。しかし、水量が多い日は遊歩道の周りを含めて、水が湧いているところが多く、足元が濡れることになりますので、事前に対策をして、出かける必要があります。
夏の暑い日に、涼しくて気持ちいい岩井滝に遊びに行ってみては、いかがでしょうか?