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うらじゃ踊り連『うららおおはらじゃ』

 岡山を代表する桃太郎まつり。その目玉となっているのが『うらじゃパレード』だ。
3年ぶりに開催された今年は、規模を縮小し52の踊り連が演舞に参加した。
今から28年前の秋から始まったうらじゃも、7年後の2001年に『桃太郎まつり』の一環に組み込まれ、コロナ前には県内外から150連近いチームが参加し、50万人もの人が見に来る祭りに規模が拡大している。




今回、取材した『うららおおはらじゃ』も老舗踊り連として参加し続けている。残念ながら受賞には至ってないが、高い評価を受ける踊り連の一つでもある。受賞を目指して一致団結して、頑張っているチームだ。
『うらじゃ踊り』については、『YOSAKOI』のようなイメージで大きな違いはないのだそうだ。YOSAKOIとの大きな違いは、マイクパフォーマンスの派手な『煽り』と踊り子全員が『温羅化粧』と呼ばれる鬼化粧を行うということ、それに、音源にうらじゃのオリジナルの節を、1/3以上入れることだそうだ。
そのため、桃太郎まつりに参加する踊り連には、『YOSAKOI』踊り連も多くいるとのことだ。




 そんな『うらじゃ踊り』も県北では、いまひとつ『うらじゃ』について、よく知っている人が少ない。これにも原因があると考えている。実は『うらじゃ』が桃太郎まつりの一環となった2001年から、今年を除き、全ての日程が津山納涼ごんごまつりと被っている。




ごんごまつりと言えば、県北最大の祭りでもあり、どうしても桃太郎まつりへの関心が薄くなっていると感じるのだそうだ。そのため『うらじゃ』は知っているけれど、見たことがないという人も多いのではないかとの分析だ。





 今回、話を聞いたのが、岡山県北では珍しい、うらじゃ踊り連『うららおおはらじゃ』代表の平尾美穂さん、MC・煽りを担当する水元浩貴さん、そしてバックヤードを仕切る役員の安東奈津子さんの3名。その全員が美作市在住だ。




 今年で、踊り連立ち上げから20年を迎える。
元々は、大原町と東粟倉の親子のコミュニケーションを図る目的もあって、チームを作ったという。その影響で今でも、大原や東粟倉に住むメンバーが多数を占めるそうだ。
そんな感じで立ち上がった踊り連だが、時が経つにつれレベルが向上していった。
こどもたちは成長し、高校、大学、社会人となり、踊り連の中心となる。そんなこどもの頃からチームに参加している人が、1/3を占める状況となっている。この踊り連以外にもヒップホップなどのダンスを行っている人が多いという。




今では、スキル向上に伴って徐々にスタイルも変わり、本格的なオリジナルダンスを組み入れるため、毎週姫路から講師を3名呼んで練習に励んでいる。
また、今のこども達を立ち上げ当初のこども達が指導するなど、責任感も育っている。




 さらに、このチームが成長していくのに問題なのが、踊り連に参加する人が、あまり増えないことだ。
大原、東粟倉のメンバーで立ち上げたことが影響してか、ほかの地域からの参加が少ない。
県北でも過疎地域が拠点となっているため、地元の興味がある人が加入するだけでは充分な人数にはならないのだ。




練習は大原公民館で週に一回行っており、これに参加できる人なら、津山からでも真庭からでも踊り連に加入できるそうだ。さすがに真庭からは遠いが、津山からなら車で50分程度の距離なので行けなくはない。また、中学生以上が2,000円、小学生以下が1,000円、年会費も必要だそうだ。但し、この2つを満たせば、参加条件は年齢も経験も、例え初心者であろうが、全く関係はないのだそうだ。
また、「ダンス経験者でも、納得できる充実した踊りができると思います」と自信をもって話してくれた。
興味がある人は、うららおおはらじゃの、ホームページかインスタグラムで問い合わせ可能だとのこと。




 現在の活動は、桃太郎まつりの『うらじゃ踊り』と美作市内での夏祭りでの出演くらいなのだそうだ。これも、先に書いた県北地域での『うらじゃ』の浸透が弱いせいなのかもしれない。ということで、桃太郎まつり以外で、県北の多くの人に知ってもらいたいとの思いがあるという。
出演依頼についても、興味がある団体などはホームページか、インスタグラムで問い合わせすれば、対応してくれるそうだ。
『うららおおはらじゃ』のメンバーが増え、桃太郎まつりでも、今以上に注目を集めて念願の受賞が叶うよう、頑張って頂きたいと思う。

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美作

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