衆議院議員 内閣府大臣政務官 兼 復興大臣政務官
平沼正二郎氏 寄稿
現在宇宙開発が急速に進められております。
宇宙ビジネスがかなり加速しており、民間企業の参入も活発に行われ、現在政府も力をいれております。皆様にとっては宇宙探査というと小惑星探査機「はやぶさ」を思い出すかもしれません。これは小惑星からサンプルを持ち帰るという画期的な試みを見事成功させました。素晴らしい日本技術を世界に見せつけました。宇宙には多様な可能性が秘められております。
また宇宙開発を進めるうえで技術の発達が促されます。身近な例を申しますと、まくらなどに使用されている素材でテンピュールというものがあります。これはアメリカのNASAが開発したもので、もともとは宇宙飛行士の身体にかかる強烈な重力の緩和を可能にする「体圧分散素材」として開発されました。
このように先端技術を研究することで、後に我々の身近なところで生活を豊かにするような技術が産まれているわけです。皆さんが当たり前に現在使用しているカーナビやスマホに搭載されているGPSなども衛星がなければ機能しませんし、より現在は精度を高めるための技術開発が行われております。
さらに、天気予報なども気象衛星が活躍しておりますし、またこの気象予測の向上を計っております。近年、線状降水帯の発生が頻発化しており被害も多くなっております、よって線状降水帯の発生予測精度の向上を行っており、衛星データなどを使用して実績が上がってきております。また、宇宙開発は安全保障上も大変重要であります。衛星からのデータで不審な動きを察知したり、衛星通信を使用して通信網が途絶えた場合でも情報のやり取りが行えるようにしておかなくてはなりません。
実際、ウクライナでは、通信設備網がロシアにより攻撃され、通信が遮断されたりしておりましたが、スターリンクという衛星通信網をアメリカのイーロンマスクが率いるスペースX社から提供を受け活用しております。
また日本でもスターリンク社まではいきませんが、現在多くの宇宙ベンチャー会社が出てきております。このような民間企業とも連携をし、宇宙の開発や活用を進めていかなければ世界から遅れてしまうのは間違いないことであります。
(次のテーマへ続く)
※このコーナーでは『平沼正二郎』氏の寄稿文を、原則、原文のまま掲載しています。