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湯郷温泉

美作市のほぼ中心地に位置する湯郷温泉は1200年余の歴史がある由緒ある温泉です。
中国地方きってのいで湯の里「岡山県美作三湯」のひとつとしても有名です。
平安時代に延暦寺の円仁法師が西国巡礼の途中、白鷺が足の傷を癒しているのを見て、いで湯の発見を見たと伝えられています。
そのため湯郷は別名「鷺ノ湯」とも呼ばれ、今も共同浴場にその名が残っています。
源泉温度は40~43℃と高く、1分間に約450L湧出する泉量豊富な温泉として知られています。
また、薬湯としても知られ、ナトリウム、カルシウム塩化物泉(低張性弱アルカリ泉) で、効能は消化器病、神経痛、リュウマチ、貧血症、婦人病、皮膚病などに効果があります。
また、無色透明の湯は肌がつるつるになると評判なことから別名「美人の湯」とも「美肌づくりの湯」とも呼ばれ、女性に人気の高い温泉です。
この温泉は、古くより長時間温い湯に浸かって湯治する習慣がありました。

初夏になると、大谷川にホタルが舞う、周りを浴衣姿の宿泊客が散策する姿は絵になり輪の情緒を醸し出します。
温泉街には、大小様々なホテル、旅館、民宿が15ほど軒を並べ、観光、湯治、地元客とさまざまなお客さんで賑わいます。


温泉街には無料足湯『ふれあいの湯』があるほか、日帰り利用できる『湯郷鷺温泉館』では洞窟風呂や露天風呂が楽しめます。
2007年にオープンした足湯施設「ポケットパーク」は美作地方の巨人伝説で京まで三歩で行き交ったという「三歩太郎(さんぶたろう)」の足形をモチーフにしたユニークな形になっています。
近くには源泉が湧く塩湯社、湯神社などもあります。

温泉街は「“おもちゃの街”宣言」をしており、大きなからくり時計『さんぶ太郎』、レトロなグッズが並ぶ『あの日のおもちゃ箱 昭和館』、フィギュアコレクションやNゲージジオラマがある『湯郷温泉てつどう模型館&レトロおもちゃ館』、オルゴールコンサートが人気の『現代玩具博物館・オルゴール夢館』など、3世代で楽しめる温泉街をコンセプトに街づくりを行っています。

近くには、陶芸、ガラス吹き体験、アクセサリーづくり、鹿皮クラフトなど物づくりの工房が多いことから、観光体験も豊富に楽しめます。
湯郷温泉はその名のとおり穏やかな気候に恵まれ、冬でもほとんど雪が積もらないことでも知られており、著名な温泉地に比べ、基本価格設定が安く、団体旅行等の観光拠点としても重宝されています。
料理は地元の山の幸に加え、中国山地の山間のため瀬戸内海、日本海両方の海の幸が届けられるため、人気となっています。

湯郷温泉では日帰り客にも、湯郷の湯を楽しんでもらおうと、湯めぐりコースターと称して、日帰り客を対象に900円で郷温泉内の10軒の旅館と元湯の湯郷鷺温泉館の中から、好みの3ヶ所の風呂に入浴できるイベントを開催するなど、新たな取り組みをしています。


所在地: 美作市湯郷
(ライティング:星護 禄胤)

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